全長196kmの四万十川は、日本最後の清流といわれるほど豊かな川で、生き物や人々にたくさんの恵みをもたらしてくれます。
四万十川で獲れるのは主に、鮎・ツガニ・川エビ・あめごなどで、鮎に至っては『釣り』と『網』の時期が若干異なります。
毎年6月1日に解禁となる『鮎釣り』では、待ちに待った釣り人が川で竿を構える姿が、四万十川の夏の風物詩になっています。
しかし、川がいくら自然のものだからといって、いつでも誰でも獲れるものではありません。
決められた期間に、認められた人だけが川(自然)の恵みに感謝して、命を分けて頂く。
ここで暮らす人々には、その文化が脈々と受け継がれ、四万十川と寄り添った生活をしています。
※鮎釣りには遊漁券が必要です。
四万十川中流域の鮎は、月のない暗夜に松明を使って網に追い込む『火振り漁』と、
今回ご紹介する、“おとり鮎”を使って針で引っ掛ける『友釣り漁』があります。
地元では“友掛け”と呼ばれる友釣り漁では、8m以上もある竿に、
ハナカン・尾針(逆バリ)・三本針(かけ針)の3つの針が仕掛けられ、その内2つの針を生きたおとり鮎の①鼻の穴、②尻ヒレにセットして構えます。
水中に優しく放ったおとり鮎を、いかに自然に川の中で鮎を泳がせるかが、川漁師の腕の見せ所。
鮎は、縄張り争いが強い魚で、自分以外の鮎がいると、自分の食べている石のコケを狙われたと思い、体当たりしてきます。
友掛けではその習性をうまく利用して、仕掛け糸の一番先端につけた③三本針に引っ掛けて釣り上げるというのです。
友という名がついているので、一見仲良し作戦かと思いきや、ケンカをさせて釣るという意外にも荒々しい漁法なのです。
友掛けを見事に披露してくれた矢野健一さんは、川漁師・茶農家など何足ものわらじを履いた田舎暮らしのプロフェッショナル。
『自分にとって四万十川は、一番身近な大事なものやねー。川があるけん、ここで暮らしていけるがよ。』
と語り、自分なりの鮎の釣り方、旨い鮎の食べ方の話や次世代への想いなど、次から次へと川にまつわる話題が絶えず、いかにここでの暮らしが好きか伝わってきました。
今回は、健一さんが釣った鮎も出荷している「西土佐 鮎市場」から、天然鮎をご紹介します。
川漁師・矢野健一さんおすすめ!四万十川で釣り上げた、天然鮎を鮎市場にて冷凍してお送りします。
川の苔を食べている天然鮎は雑味が少なく、旨味と香りをお楽しみいただけます。塩焼きのほか、さまざまな調理法でお召し上がりください!
◆四万十の「天然鮎塩焼き」が鮎市場と共に、JALの情報誌『AGORA』2020年6月号に掲載されました!
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▼【動画】四万十川天然鮎の塩焼き 簡単な骨の取り方!
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